診断に必要な検査

自律神経機能を確認するための検査

臨床症状のところで述べたように自律神経機能を正確に把握する上で、その検査は重要です。
具体的には下記のものがあります。

瞳孔 点眼試験
涙腺・唾液腺 シルマーテスト、サクソンテスト
汗腺 発汗試験(ミノール法、定量的軸索反射性発汗試験など)
肺・気管
心血管 起立試験、ヘッドアップティルト試験、CVRR、MIBG心筋シンチグラフィーなど
消化管 胸腹部画像試験など
膀胱 排尿機能検査など
性機能

などがあります。
今回の調査では自己免疫が関与する自律神経障害や消化管運動障害が疑われるケースの自律神経節アセチルコリン受容体(gAChR)に対する自己抗体(血清中)のチェックも行われます。
「自律神経症状があって、自律神経機能の障害があり、gAChR抗体が陽性」の場合、自己免疫性自律神経節障害が考えられます。

文責
中根俊成(日本医科大学付属病院脳神経内科)